みなさんは普段、豆乳を飲む機会がありますか?「毎日飲む」という方もいれば、「ほとんど飲んだことがない」という方もいるでしょう。
大豆から作られている豆乳は日本人にとって牛乳に次ぐ「第2のミルク」と呼ばれています。健康に良いイメージから日本のみならず世界でも注目されている飲み物ですが、毎日飲んでも大丈夫なのか不安に思われる方も少なくありません。
今回は、豆乳の正しい摂取方法を解説していきます。豆乳に関するよくある質問にも回答していくので、最後まで読んでみてくださいね。
少し運動したり、軽い食事制限をしていればスタイルをキープできていた20代と違って 女性は年齢を重ねると、さまざまな要因から痩せにくい身体へと変化していきます。
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豆乳の主な効果6つ
豆乳は正しく飲めば、手軽に私たちの健康を支えてくれます。特にダイエットやお肌のトラブル、便秘でお困りの方には効果的な成分が豊富に含まれおり、特に女性には摂ってほしい飲み物が豆乳なのです。
一体どんな効果があるのでしょうか。今回は豆乳の6つの効果をご紹介します。
1.ダイエット効果
豆乳に期待できる効果1つ目は、ダイエット効果。豆乳には大豆たんぱく質が豊富に含まれています。この大豆たんぱく質は植物性たんぱく質です。
植物性たんぱく質は、動物性たんぱく質と比べて低カロリーで基礎代謝を活発にしてくれるので、適度な運動と組み合わせればダイエット効果が期待できます。
また、豆乳には「サポニン」という成分も含まれています。血液中のコレステロール、中性脂肪等の血液中にある余分な脂質を洗い流してくれるので肥満の予防につながります。
2.腸内環境の改善効果
豆乳に期待できる効果2つ目は、腸内環境の改善効果です。豆乳に含まれる食物繊維や大豆オリゴ糖は消化されにくいので大腸の奥まで運ばれ、腸内細菌のエサとなって腸内環境を整えてくれます。
腸内環境が整うと便秘の予防・改善が期待できます。また、腸内環境が整うと体全身の健康に良い影響を与えてくれることも分かっています。
便秘に悩んでいる方は、朝起きたらすぐに、もしくは朝食時に豆乳を飲むと良いかもしれません。
3.美肌効果
豆乳に期待できる効果3つ目は、美肌効果です。豆乳に含まれる「レシチン」には乳化作用があります。
血管内の脂質を滞りなく体の隅々まで届けることができるので、血行が良くなり、肌の細胞が活性化して美肌効果が期待できます。
他にも豆乳には大豆たんぱく質、大豆イソフラボン、サポニン、大豆オリゴ糖、食物繊維、ビタミンEなど、美肌効果を期待できる成分が豊富。
豆乳を飲むことで肌の老化を防ぎ、ハリのある肌を保つ効果が期待できるのです。
4.コレステロール値の改善
豆乳に期待できる効果4つ目は、コレステロール値の改善です。豆乳には「サポニン」という成分が含まれています。このサポニンには血液中の脂肪の蓄積を抑える作用があります。
また、豆乳のたんぱく質には、善玉コレステロールをキープしたまま悪玉コレステロールを減らす作用も。このWの作用で、豆乳を飲むことでコレステロール値の改善が期待できるのです。
5.女性ホルモンの増加
豆乳に期待できる効果5つ目は、女性ホルモンの増加です。豆乳に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンと似た働きを果たしてくれます。
豆乳から大豆イソフラボンを摂ることで女性ホルモンのバランスが整い、生理前の不調やイライラ、更年期障害による気分の落ち込みなどが改善する可能性があります。
6.抜け毛予防
豆乳に期待できる効果6つ目は、抜け毛予防です。豆乳に含まれる大豆イソフラボンには、抜け毛を予防する「エクオール」という物質が含まれています。
日本人の約半数はエクオールを作れない体質なので、食品やサプリメントで補うのがおすすめです。また、豆乳には髪の毛の原料となるたんぱく質も豊富に含まれています。
豆乳を毎日飲むと危険?飲みすぎによるリスクを解説
豆乳を毎日飲んでも大丈夫なのでしょうか。健康に良いと言われる反面、インターネットで調べるとさまざまな記事が出てきて混乱してしまう方も多いようです。
まずは、豆乳に関する疑問や注意点を大きく2つに分けて解説していきます。
飲み過ぎはカロリーの摂り過ぎに
豆乳は栄養価が高く健康をサポートしてくれます。ヘルシーなイメージもありますが、実はカロリーはそれほど低くありません。
牛乳よりも少し低い程度なので水やお茶の代わりとして1日に何杯も飲んでしまうとカロリー過多となってしまいます。また、豆乳商品には3つの種類があります。
豆乳商品の種類
- 無調整豆乳
- 調製豆乳
- 豆乳飲料
それぞれのカロリーは以下の通りです。
豆乳商品のカロリー(100mlあたり)
- 無調整豆乳・・・44kcal
- 調製豆乳・・・63kcal
- 豆乳飲料・・・59kcal
無調整豆乳は原材料が大豆と水のみなので大豆そのものの味が強く、苦手な方も多いでしょう。3種類の中では一番低カロリーです。
調製豆乳は植物油や食塩、砂糖で味を調味しています。無調整豆乳と比べると飲みやすく、子どもから大人まで楽しめます。さらに果汁やフレーバーを添加した豆乳飲料はイチゴ味やコーヒー味など様々な味を楽しめます。
飲みやすい調製豆乳や豆乳飲料を飲む方もいますが、カロリーは牛乳よりも高く、栄養価も糖質や脂質が多いので、飲み過ぎるとカロリー過多に加えて1日の栄養バランスも崩れてしまいます。
豆乳を適切な量以上に毎日飲んでいると、体重増加につながってしまう恐れがあります。
女性ホルモンのバランスが崩れる危険性がある
豆乳には、大豆イソフラボンが含まれています。大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似た構造をしており、エストロゲンが少ないと大豆イソフラボンが代わりとなって働いてくれます。
「女性ホルモンの代わりになってくれるなら、豆乳を飲めば飲むほど体に良い?」「豆乳を摂り過ぎると、ホルモンバランスが乱れてしまわない?」と考える方がいるかもしれません。結論からいうと、大豆イソフラボンの過剰摂取で女性ホルモンのバランスが乱れる可能性はゼロとはいえません。
エストロゲンが作用するには、細胞にある受容体と呼ばれる受け皿に結合する必要があります。体内にエストロゲンが少ない場合は大豆イソフラボンが代わりとなって結合して作用しますが、その働く強さはエストロゲンの1000分の1程度です。本来のエストロゲンよりも緩やかに作用してくれます。
そして、体内にエストロゲンが多い場合には大豆イソフラボンはエストロゲンよりも先に細胞の受容体に結合して、強いエストロゲンの作用を抑える働きを持っているのです。
これらの理由からホルモンバランスへの影響はないという声がある一方、農林水産省の公式サイトによると、大豆イソフラボンには乳がんの発症・再発のリスクを高める作用が示唆されています。
大豆イソフラボンを摂りすぎると、心身に不調をきたしたり、月経周期が乱れたりする可能性が否定できません。
豆乳は女性にとって嬉しい効果も期待できる反面、摂り過ぎには注意が必要です。大豆イソフラボンの上限量については、次の項目で詳しく解説していきます。
豆乳はどれくらいで飲み過ぎになる?一日の摂取上限をチェック
食品安全委員会では、大豆イソフラボンの1日の摂取の上限量を70〜75mgと定めています。豆乳に換算すると、コップ(200ml)を2杯で約82mg、納豆(45g)だと2パックで約71mgです。
つまり、豆乳をコップ1杯飲むだけで1日の上限量を超えてしまいます。「もしかしたら私って摂り過ぎ?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、この量は毎日欠かさず、そして長期間に摂取した場合の平均値の上限量です。そして、この量を越えたらすぐに健康に被害が出るということもありません。さらには、大豆イソフラボンは摂取した2~3日後には体外に出てしまいます。
これらのことから、大豆イソフラボンの上限量を必要以上に恐れることはありません。他の食材とバランスを考えながら摂取していきましょう。
豆乳の正しい飲み方
豆乳は飲み過ぎると、カロリーや栄養過多になってしまう恐れがあると分かりました。大豆イソフラボンにも摂取の上限が定められています。
では、具体的に普段の食生活でどのようにして飲めば良いのでしょうか。ポイントは以下の3つです。
- 無調整豆乳を選ぶ
- 適切な量を毎日飲む
- 温めて飲む
それぞれ詳しく見てみましょう。
1.無調整豆乳を選ぶ
豆乳は、無調整タイプを選ぶのがおすすめです。調製豆乳や豆乳飲料は飲みやすい一方、カロリーや糖質が高いため1日の栄養バランスが崩れてしまいます。豆乳を飲む時は無調整豆乳を選ぶようにしましょう。
大豆の強い風味が苦手な方は糖質オフやカロリーオフの調製豆乳から飲み始め、慣れてきたら無調整豆乳に変えても構いません。無調整豆乳を選んで飲むことで、他の豆乳商品と比べて原料の大豆の成分を1番効果的に摂取できますよ。
2.適切な量を毎日飲む
豆乳の適切な量は1日にコップ(200ml)1~2杯です。大豆イソフラボンの1日の摂取の上限量を70〜75mgなので、先ほども解説したように1日にコップ2杯以上の豆乳を飲むと上限量をオーバーしてしまいます。
大豆イソフラボンの上限量を必要以上に恐れる必要はないものの、やはり飲み過ぎにはリスクがあります。1日にコップ(200ml)1杯程度が無難で、多くても2杯程度にしておくと良いでしょう。
植物性たんぱく質の作用で消化・吸収に時間がかかり満腹感が持続するので、食前や間食、夜食のどこかで豆乳を1杯飲むのをおすすめします。毎日飲むことで健康の維持につながります。
3.温めて飲む
豆乳は温めて飲むことをおすすめします。豆乳を冷蔵庫から出してすぐに飲むと、お腹が冷えて下痢や代謝が落ちる原因となるからです。特にお腹が弱い方は注意しましょう。
また、いきなり冷たい豆乳を飲むと胃腸の温度が下がり、栄養の吸収が抑えられてまうのです。栄養が上手く吸収されないと、せっかく豆乳を飲んでも効果が十分に発揮されません。
これらの理由から、豆乳は温めてから飲んだほうが良いでしょう。ただし、加熱し過ぎるとたんぱく質の膜ができてしまいます。膜ができると飲みにくいため、ほんのり温かさを感じる温度がおすすめです。
豆乳に関するQ&A
豆乳には健康に良い成分が様々あることが分かりました。しかし、豆乳について不安に思う方がまだいるかもしれません。
「女性ホルモンの代わりに働くのなら、バストアップ効果もあるのでは?」「摂り続けると乳がんのリスクが上がるのでは?」など、よくある豆乳に関する疑問を4つ取り上げて解説していきます。
飲みすぎると乳がんになる?
大豆イソフラボンの摂取は、乳がんのリスクを上げる恐れがあるのではないかと考える方がいます。農林水産省の公式サイトによると「乳がん発症や再発のリスクを高める可能性も考えられる」とあります。(参考: 大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A:農林水産省)
一方で、この件については国立がん研究センターの研究で「大豆イソフラボンを摂れば摂るほど乳がんのリスクが下がる」と発表されています。(参考:「大豆・イソフラボン摂取と乳がん発生率との関係について」)矛盾していますよね。
実は、まだ多くの研究が行われている段階であり、人における大豆イソフラボンの有効性と安全性についての議論は確立していません。過剰摂取しなければ問題ありませんが、リスクを高める可能性があることも理解しておきましょう。
大豆イソフラボンは更年期症状の予防・改善、骨粗しょう症の予防、美肌効果、代謝機能の維持等のメリットがたくさんあります。他の食材とのバランスを考えながら豆乳を毎日適量を摂取する意識を持ちましょう。
バストアップできる?
残念ながら、バストアップできるという研究結果はありません。
豆乳を飲むとバストアップするという噂は有名ですが、これは大豆イソフラボンがエストロゲンと似た働きをするからだと考えられます。しかし、だからといってバストアップはできません。
とはいえ、「実際に豆乳を飲んでバストアップした」という方もいるでしょう。可能性としては、豆乳を摂取し過ぎてカロリー過多となり脂肪が増えたことが考えられます。純粋にバストアップしたのではなく、全体的に太った可能性があるのです。
豆乳を多めに飲んでもバストアップを狙うのは難しいため、飲み過ぎにはくれぐれも注意してください。
飲むタイミングはいつが効果的?
豆乳は食品なので、基本的にはいつ飲んでもOKです。ただし、飲む時間帯によってメリットや得られる効果が異なるため、FURDIでは以下の4つのタイミングをおすすめします。
豆乳を飲むおすすめのタイミング
- 朝食
- 食前・おやつとして
- 運動後
1つ目のタイミングは、朝食です。豆乳には、食後の急激な血糖値上昇を抑えておだやかにする作用があります。
その作用は豆乳を飲んだ時だけではなくその次の食事でも継続するため、朝食に豆乳を飲むことで1日の血糖値の流れをゆるやかにコントロールできます。
豆乳は食前やおやつに飲むのもおすすめです。食前に豆乳を飲むと満腹感を得やすく、食べ過ぎを防止できる可能性があります。
豆乳に含まれるタンパク質は筋肉づくりに役立つため、運動前に飲むのもおすすめ。筋肉の再合成に必要なアミノ酸の補給もできます。
一方、おすすめできないタイミングは就寝前です。豆乳は100gあたり44kcalと意外と高カロリーなので、就寝前に飲むと脂肪が付きやすくなります。
牛乳と豆乳の飲み分けのコツは?
牛乳と豆乳の飲み分けのコツは以下の通りです。
飲み分けのコツ
- 筋トレなどの運動をする方・・・牛乳
- ダイエット中の方・・・豆乳
- アレルギーの有無を確認する
筋トレやランニングなどをする方は、豆乳よりも牛乳を積極的に飲んだほうが良いかもしれません。カルシウムが豊富なのは豆乳よりも牛乳だからです。
私たちの体は、1L発汗すると平均50mgのカルシウムが失われます。つまり、日頃から筋トレやランニングなどの運動をする方は、それ以外の方と比べてカルシウムが不足しやすいのです。
ダイエット中の方は、牛乳よりも低糖質でコレステロールを含まない豆乳を選ぶと良いでしょう。不足しがちな鉄分も補給できます。
また、豆乳にも牛乳にもアレルゲンがあります。アレルギーの有無を確認してから、どちらを飲むか決めるのもおっすうめです。
豆乳は女性に嬉しい効果がいっぱい!ただし飲み過ぎには気をつけよう
大豆食品の中でも、豆乳は手軽に健康をサポートしてくれる飲み物です。特に女性には嬉しい効果がいっぱい!
ダイエット効果や美肌効果だけでなく、女性ホルモンの増加も期待できます。生理前や更年期障害に夜不調に悩んでいる女性に特におすすめです。
その一方で、飲み過ぎるとカロリーの摂り過ぎや女性ホルモンのバランスが乱れる可能性も…。豆乳は無調整豆乳を選び、1日に1~2杯を目安に飲んでいきましょう。
豆乳の種類や摂取量を守って、普段の食生活の中にバランス良く摂り入れることを意識すれば、毎日飲んでも問題はありません。むしろ、適量を毎日摂取すれば健康維持につながります。
正しく豆乳を飲んで、健康な体をつくっていきましょう!
[参考]
・腸内細菌と健康 -eヘルスネット
・大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A -農林水産省
・大豆・イソフラボン摂取と乳がん発生率との関係について -国立がん研究センター
・日本食品標準成分表2020年版(八訂)-文部科学省
少し運動したり、軽い食事制限をしていればスタイルをキープできていた20代と違って
女性は年齢を重ねると、さまざまな要因から痩せにくい身体へと変化していきます。
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