妊娠中は体質が変化して太りやすくなる傾向があります。出産後の体型のことを考え、ダイエットをする人も少なくありません。
しかし、何となくの知識でダイエットをおこなうのは危険です。正しいやり方を学んでから安全にダイエットをしましょう。
今回は妊娠中に太る原因を挙げながら、正しいダイエット方法を解説します。運動と食事に分けて詳しくお伝えしているので、参考に最後までお読みください。
少し運動したり、軽い食事制限をしていればスタイルをキープできていた20代と違って 女性は年齢を重ねると、さまざまな要因から痩せにくい身体へと変化していきます。
ただ、仕事に家事に育児に・・・とにかく時間がない!という方も多いはず。
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妊娠中にダイエットしてもOK?
そもそも妊娠中にダイエットをしても良いのでしょうか?答えはYESです。
下記は妊婦さんのBMIと適切な体重増加を表したものです。
妊娠前の体格(BMI) | 体重増加指導量の目安 | |
---|---|---|
低体重 | 18.5未満 | 12~15kg |
普通体重 | 18.5以上25.0未満 | 10~13kg |
肥満(1度) | 25.0~30未満 | 7~10kg |
肥満(2度) | 30以上 | 個別対応(上限5kgまでが目安) |
妊娠中は赤ちゃんの体重や羊水、血液が成長と共に増えるために体重が増加します。
ゆるやかな増量であればダイエットをする必要はありませんが、急激な体重増加や妊娠前に肥満気味だった場合は医者から食事管理や運動をするように指導されます。その場合はダイエットを考えてみましょう。
しかし、過度なダイエットは危険です。ただ「痩せたい」というだけで厳しい食事制限を設けてダイエットをすることは自分のみならず、お腹の赤ちゃんにも影響する可能性があります。
安全にダイエットをするためには、担当の産婦人科医と相談しながらおこなうのが適切です。
妊婦さんが太る3つの原因
次に妊娠中に太ってしまう原因を解説します。妊娠すると体質が変わって太りやすくなる以外にも様々な要因が考えられます。
妊婦さんが太る3つの原因
- 食事コントロールが難しくなる
- ホルモンバランスの乱れ
- 運動不足
今回は3つの原因を挙げてみました。しっかりと確認しましょう。
食事コントロールが難しくなる
妊娠中はお腹の赤ちゃんに栄養を届けるために食事量が増えます。そのため、食事コントロールが難しくなって太ります。
妊娠中のダイエットでは、食事を抜いたり制限をしたりするのは良くありません。食事管理や運動を工夫してコントロールしていく必要があります。
特に妊娠後期は体重が気になりがちです。カロリーや栄養を意識して食事内容を変えていきましょう。
ホルモンバランスの乱れ
妊娠するとホルモンバランスが変わり、脂肪を溜め込みやすい体質になります。赤ちゃんを生むための大切な準備ですが、ホルモンバランスが乱れると体調にも影響が出てきます。
例えばつわりが我慢できず、何か食べていないと気持ち悪さを抑えられない場合があります。また、イライラしてストレスを感じやすくなり、暴飲暴食に走ってしまう可能性も高いです。
ホルモンバランスの乱れは自分で直せるものではありません。つわりが起きた場合には無理に我慢せず、その後の食事内容を見直して改善していきましょう。
運動不足
妊娠すると産休で外出が少なくなり、運動不足になりがちです。摂取カロリーと比べて消費カロリーが減るので太りやすくなります。
しかし、激しい運動は母子ともに危険なので止めましょう。お腹を圧迫する体勢も良くありません。ゆっくり体を動かすストレッチが向いています。
また、運動するときはかかりつけ医にOKをもらってからおこなうようにしてください。体調が優れないときや苦しくなった場合には止めるようにしましょう。
妊婦さんにおすすめの運動3選
次に妊婦さんにおすすめの運動をご紹介します。「運動」といってもランニングや筋トレなどの激しい運動はNGです。体に負担をかけずにおこなえる運動が向いています。
今回は3つを挙げました。体を動かしたい場合は次にご紹介する方法を試してみてください。
1.家事
家事はカロリーを消費する1番身近な運動です。洗濯や掃除を一生懸命にやると汗をかきますよね。
例えば、掃除機をかける際に少し大きく体を動かしたり腕をのばしたりすると、普通に掃除するよりカロリーを消費できます。また、普段は掃除しない場所を掃除しても良いでしょう。
ただし、長時間立っていると足がむくむので、10~15分経ったら休むようにしてください。
2.ウォーキング
ウォーキングも体に負荷をかけることがないのでおすすめの運動です。すぐに始めることができる点も良いですよね。
ポイントは姿勢を良くして歩くことです。早く歩く必要はありません。ゆっくりと自分のペースで1日30分程度を目安に動いてみましょう。
ただし、転倒を防止するために袖が長いパンツやスカートは履かないように注意してください。靴も歩きやすいものにして、リュックや斜め掛けできるショルダーポーチなど両手が使える格好でおこないましょう。
3.マタニティヨガ
マタニティヨガは妊婦さんに人気の運動です。お腹を圧迫しないような体勢でストレッチやヨガがおこなえます。
ゆっくりとした動きでじんわり汗をかいてカロリーを消費できるのでおすすめです。それだけではなく、ヨガはメンタル面においても良い影響があります。
気持ちを落ち着かせて整えることができるので、ストレスやネガティブな感情をリフレッシュしたいときにも効果的です。
妊婦さんにおすすめの食事法
次に妊娠中のおすすめの食事法を解説します。食事を抜いたり食事制限をしたりする方法は妊娠中は危険な行為です。安全にダイエットするには食事内容を見直す必要があります。
今回は4つのポイントに絞ってみました。摂取カロリーを抑える工夫を確認して、実践してみてください。
肉の脂身を除去する
料理をする際に肉の脂身を除去すると摂取カロリーや脂質を抑えられます。少し手間がかかりますが、この少しの手間がカロリーを抑える工夫です。
鶏肉を使う場合は皮を取り除くとカロリーが下がります。また、ささみや胸肉などの低脂質の部位を使っても良いでしょう。
肉は良質なタンパク質が豊富に含まれているので全く食べないことはしないでください。しかし、肉は脂質も多く含まれています。
肉以外にも大豆食品などの植物性のタンパク質も食べるなどして摂取量をコントロールしてみましょう。
なるべく油を使わない調理法にする
油を使うとカロリーは上がります。ダイエット中はなるべく油を使わない調理法にしてみましょう。
揚げる・炒める調理法は油を使うので、煮る・茹でる・蒸す調理法がおすすめです。肉を食べる際も1回茹でてから煮物などに使うと余計な脂を摂りません。
また、油だけ注意しているとその他の調味料を使ってしまいます。マヨネーズやドレッシングなどの油分が含まれている調味料にも気をつけましょう。
サラダを食べる際にはノンオイルドレッシングを使ったり、手作りドレッシングを作ったりして油の摂取を抑える工夫をしてください。
食べ応えのあるものを選ぶ
よく噛むと満腹中枢が刺激されて満腹感が得られます。食べ応えのある食品を選んでみましょう。
例えば野菜でもレタスやホウレン草などの葉物よりも人参やごぼうなどの根菜類は食べ応えがありますよね。歯ごたえがあるように大きめに切る工夫もしてみてください。
また、こんにゃくもよく噛むのでおすすめです。食物繊維も含まれているのでお腹に溜まりやすいメリットもあります。
夜遅くに食べない
夜遅くに食べないことも大切です。遅い時間に食べると十分に消化・吸収ができずにエネルギーが余って脂肪になってしまいます。
就寝の3時間前には食事を終わらせるようにしてください。どうしても食べたい場合はスープやスムージーなどの消化の良いものを選びましょう。
しっかりと睡眠をとることも妊娠中は重要です。家族の帰りが遅い場合は、先に食事を済ませるように工夫してください。
妊娠中のダイエットの注意点
最後に妊娠中のダイエットの注意点をお伝えします。ダイエットをしようと決意するのは良いですが、間違った方法は自分だけではなく赤ちゃんにも影響が出てしまいます。
注意したいポイントを3つにまとめました。しっかりとチェックしてからおこなうようにしてください。
過度なダイエットをしない
妊娠中の過度なダイエットは危険なので止めましょう。「ダイエット」という言葉を使っていますが、妊娠していないときのダイエットのイメージとは異なります。
食事を抜いたり必要以上に制限をかけたりすると赤ちゃんへ栄養が十分に届きません。低出生体重児や早産・難産のリスクを高めてしまいます。
妊娠中のダイエットでは、余計なカロリーを摂取しない方法を考えて食事管理をおこなってください。つわりやストレスで食べてしまうときは無理に我慢せず、落ち着いた後の食事を見直すようにしましょう。
また、激しい運動も止めてください。自分の体やお腹に負荷をかけるのは母子ともに危険です。
1日30分程度ゆっくりと体を動かして汗をかく運動をおこなってください。くれぐれも転倒には気をつけるようにしましょう。
全体の栄養バランスを考える
食事をするときは1日全体の栄養バランスを考えて摂取しましょう。ダイエットをするとカロリーや糖質、脂質のことばかり気にしてしまいがちですが、その他に摂るべき栄養素も考えるようにしてください。
病院でも食事指導があるように、タンパク質やビタミン、ミネラルも体や赤ちゃんにとって必要な栄養素です。1日で満遍なく摂れる食事を目指していきます。
ダイエットをする前に栄養バランスが整った食事ができているのかを確認してみてください。バランスを見直した後に食事方法を改善していきましょう。
かかりつけ医と相談しながらおこなう
ダイエットをおこなう際は必ず担当の医師や助産師に相談しながら進めてください。自分のやり方で進めてしまうと、間違っていても気づきにくいです。
妊娠中、医師から指導が無い限りはほとんどの場合ダイエットをする必要はありません。もしも体重を必要以上に増加させたくない場合、相談をして安全におこなってください。
妊娠中のダイエットに不安があるときは、出産後にダイエットをしても良いでしょう。
妊娠中は正しく安全にダイエットをしよう
妊婦さんがダイエットをしてもOKですが、過度なダイエットは母子ともに危険です。食事を抜く、極端な制限をするのは適しません。食事内容を見直したり、カロリー摂取を抑える調理法をしたりなどの工夫をしていくことが大切です。
また、運動も激しく体を動かすと赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があります。ゆっくりと自分のペースで動かせるウォーキングやマタニティヨガが向いています。
必ず医師の指導の下で、正しく安全に気をつけておこなっていきましょう。
[参考]
・「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」-厚生労働省
少し運動したり、軽い食事制限をしていればスタイルをキープできていた20代と違って
女性は年齢を重ねると、さまざまな要因から痩せにくい身体へと変化していきます。
美しさを保つために、日々たくさんの努力をされているかと思いますが
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