卵1個のタンパク質はどれくらい?その他の栄養素や調理方法についても! - 女性専用パーソナルフィットネスジム ファディー FÜRDI
タンパク質
卵1個のタンパク質はどれくらい?その他の栄養素や調理方法についても!
生卵
2021年11月04日

卵にはタンパク質はもちろん、ビタミン・ミネラルなど私たちの生活に欠かせない栄養素が含まれています。

卵1個(Mサイズ)のタンパク質含有量は3~4gですが、調理方法によっては吸収効率が悪くなることも。栄養素を効率よく吸収するためにも、卵に関する基礎知識をつけましょう。

本記事では卵のタンパク質量や栄養素、効率よく摂取する方法について解説しています。特にトレーニングやダイエットをしている方は必見です。

最後まで読むと、あなたに合った卵の摂取方法がわかるようになります。

この記事の特別監修者 – トレーナー

渡邉 輝

渡邉 輝

フィットネス・食事に関する正しい知識を多くの人に届けるために、実体験や独学で習得した科学的根拠のある情報を発信する理系フィットネスライター。
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卵1個に含まれるタンパク質量はどれくらい?

卵

卵(全卵)に含まれる栄養素は以下のとおりです。

可食部100gの鶏卵(生)に含まれる栄養素

エネルギー151Kcal
炭水化物0.2g
タンパク質7.3g
脂質6.1g
コレステロール420mg
ナトリウム140mg
カリウム130mg
カルシウム51mg
マグネシウム11mg
ビタミンB60.08mg
ビタミンE1.6mg

参考:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)」

殻を除いた部分(可食部)100gあたりのカロリーは151kcalです。卵Mサイズ(約50g)のカロリーは約75kcal、卵Lサイズ(約60g)のカロリーは約90kcalとなります。

一方、タンパク質量はMサイズで3~4g、Lサイズで4~5gです。肉や魚類と比較すると少ないですが、卵は調理方法が多く食べやすいため、タンパク質源として摂取しやすい食品といえるでしょう。

卵はタンパク質源として優秀

卵に含まれているタンパク質は栄養源として優秀です。タンパク質が体内に入ると「アミノ酸」と呼ばれる物質に分解されます。

アミノ酸には20種類があり、その内9種類は私たちの身体で合成できない「必須アミノ酸」と呼ばれています。筋肉は必須アミノ酸の1つでも欠けてしまうと合成が遅くなってしまうため、必須アミノ酸の含有量(アミノ酸スコア)は重要です。

卵は肉や魚、大豆製品と並ぶ「アミノ酸スコアが100点」の食品です。そのため、優秀なタンパク質源といえるでしょう。

食品名アミノ酸スコア第一制限アミノ酸
鶏卵100-
牛乳100-
プロセスチーズ91-
あじ100含硫アミノ酸
いわし100-
さけ100-
あさり81トリプトファン
いか71トリプトファン
えび84トリプトファン
牛肉(サーロイン)100-
豚肉(ロース)100-
鶏肉(むね)100-
鶏レバー100-
精白米65リジン
小麦粉44リジン
とうもろこし32リジン
じゃがいも68ロイシン
大豆86含硫アミノ酸
木綿豆腐82含硫アミノ酸
ほうれんそう50含硫アミノ酸
トマト43ロイシン
みかん50ロイシン

※第一制限アミノ酸・・・必要量に比べて最も不足しているアミノ酸のこと
参考:日本食品分析センター「食品たんぱく質の栄養価としてのアミノ酸スコア」

卵に含まれるタンパク質以外の3つの栄養素

高タンパク質な卵

卵には三大栄養素以外の栄養素も豊富に含んでいます。ここでは、卵に含まれる栄養素を厳選して3つ紹介します。

卵に含まれる栄養素

  1. ビタミン
  2. ミネラル
  3. レプチン

1.ビタミン

卵には以下のビタミンが含まれています。

  • ビタミンA(レチノールなど)
  • ビタミンD
  • ビタミンE(αトコフェノールなど)
  • ビタミンK
  • ビタミンB群
  • 葉酸
  • ビオチン
  • パントテン酸

ビタミンは私たちの身体の健康を保つために重要な栄養素ですが、ほとんどのビタミンは体内で合成できません。そのため、食品から摂取しないとビタミン不足になってしまうのです。

卵にはほぼ全てにビタミンが含まれているため、バランスの良い食事には必要不可欠な食品といえるでしょう。
参考:厚生労働省「ビタミン」

2.ミネラル

卵には以下のミネラルが含まれています。

  • ナトリウム
  • カリウム
  • カルシウム
  • マグネシウム
  • リン
  • 亜鉛
  • マンガン
  • ヨウ素
  • セレン
  • モリブデン

ビタミンと同じくミネラルも体内で合成できない栄養素なので、食品からでしか摂取できません。不足すると身体の不調につながってしまいます。

卵にはクロム以外のミネラルが含まれています。積極的に食べていきましょう。
参考:厚生労働省「ミネラル」

3.レシチン

卵には「レシチン」と呼ばれるリン脂質が含まれています。レシチンは血管壁についている悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を溶かしてくれるため、コレステロール値の減少や動脈硬化の予防効果が期待できます。

また、レシチンの構成成分「コリン」は神経伝達物質「アセチルコリン」の元となるため、脳の動きを活性化してくれるのです。

卵を積極的に食べて、体の内部から健康を作っていきましょう。
参考:日本養鶏協会「たまごのある食生活」

卵が筋トレやダイエットに適している3つの理由

置き換えダイエットの注意点

卵は以下3つの理由から、筋トレやダイエットの味方になる食品といえます。一つひとつ確認しましょう。

卵が筋トレやダイエットに適している理由

  1. PFCバランスが優秀
  2. ビタミン・ミネラルが豊富
  3. トレーニングと相性が良い

1.PFCバランスが優秀

卵はPFCバランス(三大栄養素のバランス)が優秀です。

    • 炭水化物:0.2g
    • 脂質:7.3g
    • タンパク質:6.1g

※可食部100gあたり

一見脂質が高めに見えますが、不飽和脂肪酸(良質な脂質:n-3,6系など)も含まれているため、積極的に摂取していきたいです。また、卵はアミノ酸スコアが100点なので、良質なタンパク質を含んでいるといえます。

炭水化物の量も少なく1個あたりのカロリーも低いため、毎日食べても問題ないでしょう。
参考:文部科学省「食品データベース」

2.ビタミン・ミネラルが豊富

卵にはビタミン、ミネラルが豊富に含まれており、私たちの身体の健康を支えてくれます。ビタミン・ミネラルは体内で合成できない栄養素で、不足すると体調不良の原因になってしまいます。

特にミネラルは成分同士で吸収などの機能に影響を与えるため、すべての栄養素を摂取しなければいけません。卵にはクロムを除くほぼすべてのミネラルが含まれています。

ビタミン・ミネラルは筋合成にも貢献するため、トレーニングやダイエットをしている方には必須といえるでしょう。
参考:厚生労働省「ミネラル」

3.トレーニングと相性が良い

タンパク質は筋肉をつくる材料となるため、筋肉量アップにも必要不可欠です。特にハードな運動やトレーニングをする方は、タンパク質が豊富な卵を積極的に食べましょう。

トレーニングで筋肉に強い負荷がかかると、筋肉の繊維が壊れます。筋肉は破壊と修復をくり返して強くなりますが、修復のタイミングで多くのタンパク質を必要とします。

卵は肉や魚と違って手軽に食べやすいので、お弁当や間食用に持っていきやすいのもメリットです。

卵のタンパク質を効率良く摂取するための調理法

たまごサンド

卵は調理方法が豊富なので、あらゆる料理に使用されています。また、卵単体でも以下のような調理法があります。

  • 半熟卵・温泉卵
  • ゆで卵
  • 目玉焼き
  • 卵焼き

どの調理方法でも基本的によいですが、おすすめは「半熟卵・温泉卵」です。通常タンパク質は「ペプシン」や「トリプシン」というタンパク質分解酵素の力で体内に吸収されます。

ただ、生卵にはトリプシンの働きを阻害する物質が含まれているため、タンパク質の吸収率が悪くなるのです。そのため、タンパク質を効率良く摂取するなら「熱を加える」調理法がおすすめです。

なかでも「半熟卵・温泉卵」は、加熱によって失いやすいビタミン・ミネラルの量を保ちながら調理できるため、効率よく栄養を摂取できます。
参考:国立研究開発法人 科学技術振興機構「卵を生で食べるのが一番栄養価が高い?」

卵のタンパク質を摂取するときの2つの注意点

ハチミツダイエットの注意点

卵のタンパク質を摂取する際には。以下2つの注意点を確認しておきましょう。

卵のタンパク質を摂取するときの注意点

  1. 卵以外の食材をバランスよく摂取する
  2. 卵の脂質やコレステロールを気にしない

1.卵以外の食材をバランスよく摂取する

栄養満点だからといって卵ばかりを摂取せず、バランスのよい食事を心がけましょう。肉や魚、野菜、果物、乳製品などさまざまな食品がありますが、なかでも豆腐や納豆などの大豆製品は女性にとって嬉しい成分を含んでいるためおすすめです。

大豆に含まれる「イソフラボン」は女性ホルモンに似た働きをするため、骨粗しょう症や乳ガンの予防に役立つといわれています。

もちろん大豆製品だけでは1日に必要な栄養素は足りないので、その他食品もバランスよく摂取しましょう。

参考:食品安全委員会「大豆イソフラボン」

2.卵の脂質やコレステロールを気にしない

卵と聞くと脂質やコレステロールが気になる方も多いと思いますが、食べすぎなければ問題ありません。

体内に存在するコレステロールは、一定の数値になるように肝臓で調整されているため、卵を摂取しただけでは数値は大きく変わらないのです。

コレステロールは糖質や脂質を利用して体内で合成する割合の方が多いため、健康的な生活を意識する必要があります。食事バランスに合わせて卵を摂取しましょう。
参考:厚生労働省「コレステロール」

卵に関する2つのよくある質問

卵の疑問

最後に卵に関するよくある質問に回答していきます。

卵に関するよくある質問

  1. 卵は1日に1個までの方がよいですか?
  2. 卵以外にタンパク質が豊富な食材は?

1.卵は1日に1個までの方がよいですか?

2005年版の「日本人の食事摂取基準」において、コレステロールの目標量上限が定められたこともあり、コレステロールを多く含む卵は「1日1個まで」といわれていました。

しかし、食物からのコレステロール摂取量と血中のコレステロール値に因果関係がないことが示されました。厚生労働省も、2015年からコレステロールの目標摂取量(上限値)を撤廃しています
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要」

他の食材とのバランスを考慮しながら卵を食べる場合は、1日何個までという制限は一切ありません。

2.卵以外にタンパク質が豊富な食材は?

タンパク質を多く含む食品例は以下のとおりです。

  • 鶏ささみ(40g):23.0g
  • 豚ロース(100g):22.9g
  • マグロ(50g):13.2g
  • 牛もも(100g):21.3g
  • 納豆(1パック50g):8.3g
  • 牛乳(1本200g):6.6g

卵以外にもタンパク質を多く含む食品はあるため、さまざまな食材をバランスよく摂取しましょう。
参考:文部科学省「食品データベース」

卵のタンパク質を積極的に摂取しよう!

生卵

卵にはタンパク質はもちろん、脂質、ビタミン、ミネラルなど私たちの健康に欠かせない栄養素が含まれています。さらにゆで卵、卵焼き、目玉焼きなどをはじめ、オムライスや卵とじなど調理方法や料理の種類が豊富で飽きません。

そのため、卵を積極的に摂取すると心も体も健康的になるでしょう。卵を食べる習慣はなかった方は、健康のためにも明日から意識して食べましょう!

■■参考書籍■■
Newton別冊/科学的に正しい 食品の大百科
栄養素の基本がまるごとわかる事典
一生役立つ きちんとわかる栄養学





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