多くのアスリートが取り入れているファンクショナルトレーニング。実は、女性のダイエットやボディメイク、姿勢改善などにも役立ちます。

しかし、そうはいっても、ファンクショナルトレーニングについてよく分からない人も多いのではないでしょうか？

そこで今回は、ファンクショナルトレーニングの考え方や実践方法について詳しく解説しますので、ぜひ、参考にしてください。

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ファンクショナルトレーニングとは？

ファンクショナルトレーニングとは、自分が必要とする動作に合わせて、身体の運動機能を向上させるトレーニングです。

例えば、速く走りたい、高く跳びたいなど、自分ができるようになりたい動作に合わせて、スムーズに動ける身体を作れるのです。

現在、多くのアスリートがパフォーマンス向上のために取り入れており、大手ジムでは、ファンクショナルトレーニングを取り入れたプログラムが行われたり、専用のスペースが設けられたりしているところもあります。

マシントレーニングとの違い

動作の軌道が一定であるマシントレーニングは、バランスを取る必要がないので、狙った筋肉に対して負荷をかけやすくなります。しかし、スポーツなどで必要な実動作からは離れるため、実用的な身体の使い方ではありません。

一方、ファンクショナルトレーニングは、自分でバランスを取りながら身体をコントロールするため、実動作に近いフォームとなり、スポーツなどで役立つ実用的な身体の使い方を強化できるのです。

ファンクショナルトレーニングの5大原則

ファンクショナルトレーニングには「5大原則」があります。具体的には下記の5つの考え方に基づき、トレーニングが行われるのです。

重力を利用する

地球上で生活をする限り、身体は常に重力を受け、重力に対抗して身体を動かしています。したがって、運動機能を高めるには、重力に対抗できる身体を作る必要があるのです。ただし、実用的な身体の使い方を強化するには、実動作に近いフォームで鍛えなければなりません。

例えば、レッグプレスよりもスクワットの方が、ファンクショナルトレーニングには適しています。なぜなら、実動作でレッグプレスのような動きをすることは滅多にありませんが、立った姿勢での膝の曲げ伸ばしはよく行われるので、スクワットの方が実動作に近いフォームだからです。

分離と協同

身体の筋肉や関節にはそれぞれの役割があり、実動作においては、それらが協同して動作が行われています。一方、動く必要がない筋肉や関節まで動いてしまうと動作が不安定になってしまうため、分離する必要があるのです。

例えば、走る動作では、太ももやふくらはぎの筋肉が協同して動作が行われます。しかし、体幹の筋肉まで連動してしまうと、上体がグラグラして不安定になります。したがって、体幹の筋肉は分離し、しっかり固定しておく必要があるのです。

ファンクショナルトレーニングでは、こうした分離と協同によって身体の運動機能を高め、実用的な身体の使い方を強化していきます。

運動連鎖(キネティックチェーン)

スポーツなどで身体を動かすには、さまざまな筋肉が連鎖して動く必要があります。

例えば、野球でピッチャーがボールを投げる動作では、腰を回転させる➡胴体をひねる➡脚を前に出す➡腕を振る、といった動きの繋がりがあり、全身の筋肉が連鎖して動いています。

実動作においては、一つだけの筋肉が単独で動くことはあまりないので、さまざまな筋肉を連鎖させて鍛えることで、実用的な身体の使い方を強化できるのです。

3面運動

身体の動きは、平面ではなく3面（前後・左右・水平面）で考える必要があります。

例えば、走る動作を横から見ると、脚を前後に動かしているだけに見えますが、正面から見ると、着地の際、身体が左右に体重移動していることが分かります。

こうした立体的な視点での身体の動きを強化するには、動作の自由度が高く実動作に近いフォームで鍛えられるファンクショナルトレーニングが適しているのです。

力の吸収と力の発揮

身体が大きな力を発揮するには、力を溜めてから一気に解放する必要があります。

例えば、ジャンプする時には、軽くしゃがんでから跳び上がる方が、より高くジャンプできます。つまり、しゃがんだ時に力を吸収して、その力を一気に発揮することで、身体の運動機能を高めているのです。

マシントレーニングなど、身体を固定して行う無反動なフォームでは、こうした「力の吸収➡力の発揮」が難しくなります。一方、ファンクショナルトレーニングでは、反動を上手く利用することで「力の吸収➡力の発揮」がしやすくなり、実動作に近い形での筋力発揮が可能なのです。

ファンクショナルトレーニングの効果とメリット

ファンクショナルトレーニングによって身体の運動機能か高まると、さまざまな効果とメリットがもたらされます。主な効果とメリットは下記の4つです。

パフォーマンスが向上する

ファンクショナルトレーニングによって、スポーツなどのパフォーマンスが向上します。なぜなら、走る・跳ぶ・投げるなど、実際の競技動作に必要な筋肉が強化され、瞬発力やスピードが向上するからです。

いくら大きな筋肉がついていても、競技動作に必要ない筋肉では役に立ちませんし、動作の妨げになるだけです。ファンクショナルトレーニングでは、実動作に近いフォームで鍛えることによって、競技動作に必要な筋肉が強化され、パフォーマンスの向上に繋がるのです。

身体が引き締まる

ファンクショナルトレーニングを行うと、身体が引き締まってきます。

なぜなら、全身の筋肉が連動して鍛えられることで、より多くのエネルギーが消費され、体脂肪の燃焼が促進されるからです。特に女性の場合は、体脂肪の溜まりやすい下腹部や太もも、二の腕の裏側などの引き締め効果が高まります。

また、筋肉が活性化され基礎代謝量がアップするため、1日の消費エネルギーが増え、太りにくい体質へと改善されてきます。

美容効果が期待できる

ファンクショナルトレーニングによって、美容効果も高まります。なぜなら、身体の動きがスムーズになることで血流がアップし、新陳代謝が活発になるからです。

新陳代謝によって、古い細胞と新しい細胞の入れ代わりが促進されると、肌が若返りツルツルになったり、肩凝りや冷え、むくみが改善されたりなど、女性に嬉しい美容効果が期待できるのです。

姿勢が良くなる

ファンクショナルトレーニングを行うと、姿勢が良くなってきます。なぜなら、体幹が鍛えられることで上半身が安定し、下半身の動きとは分離されるからです。

例えば、歩いている時に、下半身の動きに連動して上半身がグラグラ動いてしまうと、正しい歩行姿勢を保つことができません。しかし、上半身がしっかりと安定していれば、背筋を伸ばした姿勢を維持しながら歩くことができるのです。

また、姿勢が良くなると、内臓が正常な位置に収まり、骨盤の歪みが改善されやすくなるため、肩凝りや腰痛の予防にも繋がります。

ファンクショナルトレーニングのメニュー4選

それでは、ファンクショナルトレーニングについて分かったところで、おすすめのメニューを紹介します。具体的には下記の4つです。

スクワットジャンプ

1. ジャンプしやすい足幅で立つ
2. しゃがみながら力を溜める
3. 溜めた力を発揮してジャンプする
4. 腕の振りと上体のあおりを使って高くジャンプする
5. 着地した勢いを利用して再びジャンプする
6. 上記の要領でジャンプを繰り返す

※連続10回以上×3セットが目標です。

※1～2日置きに週3回行いましょう。

※きつい場合には、無理せずに行ってください。

身体開き

1. 膝を伸ばして四つん這いの姿勢になる
2. 両手を肩幅に開く
3. 右足を前に出し、右手の外側に置く
4. 左腕を天井に向かって伸ばし上半身をひねる
5. 4の時、視線を左手の指先に向け胸をしっかり開く
6. その状態のまま3～5秒間キープ
7. キープ後、四つん這いの姿勢に戻る
8. 片側ずつ交互に繰り返す

※片側10回以上×3セットが目標です。

※1～2日置きに週3回行いましょう。

※きつい場合には、無理せずに行ってください。

スイング

1. ダンベルなどの軽い重りを両手で握る
2. 肩幅よりも少し広めに足を開く
3. 重りは身体の前でぶら下げたままにしておく
4. 膝を曲げ上体を前傾させながら力を溜める
5. 膝を伸ばしながら重りを頭上へ振り上げる
6. 5の時、動作は腕からではなく膝から始める
7. フィニッシュでは身体が真っすぐ立つようにする
8. 重りを下ろす勢いを利用して再び頭上へ振り上げる
9. 上記の要領で動作を繰り返す

※連続10回以上×3セットが目標です。

※1～2日置きに週3回行いましょう。

※きつい場合には、無理せずに行ってください。

ニートゥエルボー

1. 腰幅程度に足を開いて立つ
2. 両手を軽く握り、肘を曲げて上げておく
3. 右膝を突き上げると同時に、左上半身をひねる
4. 右膝と左肘をクロスさせながらくっつける
5. 右膝と左肘がくっついたら元に戻す
6. 片側ずつ交互に繰り返す

※片側10回以上×3セットが目標です。

※1～2日置きに週3回行いましょう。

※きつい場合には、無理せずに行ってください。

ファンクショナルトレーニングの注意点

では最後に、ファンクショナルトレーニングの注意点について確認しておきましょう。主な注意点は、下記の2つです。

少しずつ全力に近づけていく

反動を用いたファンクショナルトレーニングは、筋肉・腱・関節に、非常に大きな力が瞬間的にかかります。たとえ自重であっても、全力で行えば、筋肉にかかる負荷は大きくなるので注意が必要です。

したがって、軽めの動作から始め、少しずつ全力に近づけていくようにしてください。例えば、1週目は軽く行い、2週目で少しレベルを上げ、3週目以降は全力で行うイメージ。大切なのは、無理せずに継続することです。

また、基礎的な筋トレで、土台となる筋肉を強化しておくことも大切です。全くの筋トレ初心者の場合には、まずは基礎的な筋トレを1ヶ月程度行ってからファンクショナルトレーニングを取り入れると、身体が動きやすくなりケガのリスクも減ります。

正しいフォームを維持する

トレーニングにおいて全力を出し切ることは大切ですが、やりすぎは禁物です。なぜなら、やりすぎるとフォームが乱れケガをしやすくなるからです。

したがって、正しいフォームを維持できる範囲で全力を出すようにし、フォームが乱れ出す前に、セットを終了してください。

ファンクショナルトレーニングは、通常の筋トレよりも動作の加速度が大きいため、たとえ自重であっても、筋肉にかかる負荷が大きくなります。よって、安全に行うためには、正しいフォームの維持が大切になってくるのです。

まとめ

ファンクショナルトレーニングに取り組むことで、身体の運動機能が高まり、スポーツなどで役立つ「動きやすい身体」になってきます。また、身体の引き締めや姿勢の改善など、さまざまな効果・メリットがもたらされます。

今回紹介したメニューは、どれも自宅で実践できますので、もっと動ける身体になりたい、もっとスタイルを良くしたい人は、ぜひ、チャレンジしてみてください！

もし、自分一人で行うのが難しい場合には、パーソナルジムでのファンクショナルトレーニングをおすすめします。トレーナーと一緒にファンクショナルトレーニングに取り組むと、楽しくできて効果もグンと上がりますよ！

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パーソナルトレーニングジムFURDI編集部

女性専用AIパーソナルトレーニングジムを運営。
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弊社ジムのインストラクター、栄養士を監修者としておいています。